ミントの儀の日取りが決まり、ヒーローとなるための訓練の激しさは増していった
実戦訓練が増えたので、俺も一層楽しんで訓練に臨むことができていた
そんな中、ある日
ミシェルがふと言う
王国は規模が大きく軍事力もあるので今は安全だが、他国はそうもいかないらしい
小国が集まっている西側が心配
ヒーローとなったあとに行動の自由があるかは不明だが、自分は西側を助けにいきたい
俺も同じようなことを考えていたのだが、同じ意見だと言うとミシェルが嬉しそうな顔をするので、悔しいからそうだな、とだけ返しておいた
そっと顔を盗み見ると、目に映る決意の色がいつだったか似たような話をした時よりも強くなっているような気がした
こいつなら、そして俺ならどんな魔物でも倒すことができるだろう
そして多くの人を守ることができるだろう
俺もミシェルに気づかれないように決意を新たにして、前を向く
でもたぶん、ミシェルには気づかれていそうな気がする
そしてミントの儀の当日になった
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