気がつくとドラゴマンたちは森の出口へ向かっているところだった
山を降りて、館へ立ち寄り、森を出るために歩いている
記憶がところどころ抜けているが、山を降りてどのくらい経ったのだろうか…
仲間達の顔を確かめる
ほぼ同時に気がついたのだろう、各々ぽかんとしたり不思議そうな顔をしたりしている
ランジュ、アム、スミス
全員、怪我はないようだ
少しほっとして前へ向き直ると、森の出口が見えてきた
もう何ヶ月も山を彷徨っていたような気分だった
目を刺すような直射日光がすでに懐かしいとさえ感じる
森を出て立ち止まり、辺りを見回してみた
ここがオラン山脈に遮られ、忘れられた地、イーサリア
住み慣れたポリゴニアからずいぶん遠くまで来たはずなのだが、特段変わり映えのしない景色に感動はあまりなかった
思ったより浅い感慨に少しがっかりしながら再び歩き出す
何かを忘れているような気がして考えを巡らせてみたが、なるほど帝国までに辿り着くまでに補充しなければならないものがたくさんあったことを思い出した
スミスと買い出しの相談をしながら、森を出てすぐの街、パラッチに立ち寄るのだった
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